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幼馴染の結婚式

年に数回連絡を取り合い、その度にお互いの人生の変遷を眺め、そして刺激し合ってきた仲間の一人が、今月結婚式を挙げました。私は結婚式に呼ばれるのは人生で初めてでした。式場につくと、見知らぬ人達ばかりが目につき「小学生の頃は人見知りの激しかったアイツが・・・」と、まだ始まってもいないのに涙腺が緩む始末。式が始まり、スーツを着た友人が登場するや否や、そのいつもとは違う「妻帯者」のオーラに、祝福の気持ちと、不思議な焦燥感が沸きました。恋人の方にはあまり面識がなかったのですが、まさにイメージ通り。きっちりと隙間なく二人の心の歯車が噛み合っているようでした。それほど、お似合いだったのです。

 誓いのキス、屋外でのブーケトスを経て、指定されたテーブルの席へ着席すると、幼馴染の友人達が作った映像が流れ始めました。そこには、私の知らないもう一人の幼馴染の姿があり、記憶に生きているアイツとは別人なんだ、という感じがして、突き放されたような、寂しいような。こんな自分はいけないと思いつつも、どこかに羨望の眼差しがあったことは否めません。ですが、自分のことのように喜ばしい気持ちも確かにあり、段々とそれが高まるにつれて、気がつくと泣いていました。私の結婚式初体験は、とても人間くさいものでした。